月: 2021年5月
「ジョジョの奇妙な冒険」シリーズの作者である荒木飛呂彦先生のホラー映画評論本。読んでいて色々なことを思い出したので、感じたことを書いておこうと思う。 ホラー映画を観ることは世界の醜い面、人間の暗黒面、絶望、恐怖、死に向き合うための予行演習。恐怖を相対化できるようになればホラー映画をフィクションとして楽しむことのカタルシスを教えてくれる。 昔は週末のゴールデンタイムに毎週のように…
自分の中で密かな紀行本ブームが到来していて、暇があると面白そうな本を探している。 お笑いコンビ・オードリーのツッコミ担当、若林正恭さんのキューバ旅行記。新自由主義の日本に嫌気がさし、異なるシステムの国、社会主義国のキューバに行ってみた、というお話。アラフォー独身男性(当時)の非日常を満喫するお気楽な一人旅、かと思いきや・・・。 学生時代にバイトしていた飲み屋(女の子の接客がない…
アオイホノオの既刊を読み終えました。24巻で一区切りついて、第一部が完結したようです。 物語の舞台は1980年代の大阪、芸大生の主人公がプロ漫画家デビューを目指す様を描いた作品。「この物語はフィクションである」と記されているけど、実在の人物や団体の名称が多数登場します。 同世代のクリエイティヴな若者たちの才能に打ちのめされて、のたうち回るホノオ。青春時代のドロドロとした情動がギ…
緊急事態宣言下で2度目のGW、自粛ムードの中で遠出する気も起きず、久しぶりに読書。 今回選んだのは村上春樹氏の旅行記、海外(辺境)と国内(近境)の旅が交互に綴られています。海外の話は興味深いが内容がハード、「旅行とはトラブルのショーケースである」と氏も述べられている。交互に出てくる国内旅行の話が息抜きに丁度良く、ちょっとした休憩ポイントになっている。 中でも、うどんを食べるため…